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13 grandmothers

13 Grandmothers

2004年10月11日、ニューヨーク北部に広がる森林と小川と草原に囲まれたチベットハウス(Tibet House US)のメンラ・マウンテン・リトリートに、アラスカのツンドラ地区、南北・中央アメリカ、アフリカ、アジアなど、世界中から13人のグランマザーたちが集まりました。

ほんの数日の会議でグランマザーたちは、共通の目標とそれぞれが抱える地域的な問題に奉仕するため共に働くことを目指し、地球規模の新しい同盟を作ることに合意しました。初めての会議は希望とインスピレーションに満ちた時間でした。グランマザーたちは祈り、行動する女性たちです。

グランマザーたちはそれぞれの部族の伝統的な教えによって、地球のエネルギーとつながります。この世界は自然の法則やあらゆる生命を尊敬しようとする古の教えから切り離され、バランスを失ってしまいました。そのバランスを取り戻すためにいのちの環を創り出すのです。

13人のグランマザーのこと

クララ・シノブ・イウラ

クララ・シノブ・イウラ

ブラジル・アマゾン熱帯雨林 サント・ダイミ教団

私たちが生きている今の時代は、命を殺しても当たり前のようになっているようにもみえますが、私たちがここにいるのは、もだえ苦しんでいる惑星に気づきの光を灯し、祈るためです。心の中では、ここに集まっている私達一人一人が大きな希望を感じていると、私は信じています。 今、まさに希望の種を蒔いているのです。

ブラジルのサンパウロ州生まれ。グランマザー・クララはサンパウロ大学で哲学を学びました。 さまざまな霊的体験を経て、クララはマクロビオティックやウンバンダというブラジルの混合宗教など、数多くの教えを伝授されました。

サント・ダイミの教会の精神的指導者である教父セバスチャンの治療を手伝ったことがきっかけで、アマゾンのジャングルの奥深いセウ・ド・マピアのコミュニティに招かれ、今もそこに移り住んで仕事をしています。 1999年以来、彼女は セウ・ド・マピアのホリスティックヒーリングセンター「聖なる病院 パドリーニョ・マノエル・コレンテ」で指導を続けています。

アグネス・ベイカー・ピルグリム

アグネス・ベイカー・ピルグリム

米国オレゴン タケルマ・シレッツ族

私たちグランマザーは内に秘めてきた知識を伝えるために、世界中のさまざまな場所から集まって来ました。家族や愛する大地のために正しい変化をもたらすときが来たことを、それぞれの言葉で告げられていたからです。

声なき人々の声になるために。変化への堰を切るために。
私たちの目でしっかり変化を見届けるのです。

私たちが心のなかにヴィジョンを創ることができれば、それは広まっていきます。光をもたらす者として、私たちは力を合わせるしかないのです。知恵ある女性として、私たちは分裂するのではなく、ひとつにならなければなりません。南のコンドルと北のワシが出会うとき、伝説のサンダーバードが甦るのです。

米国オレゴン州南部の先住民族、タケルマ族の最年長者であるグランマザー・アグネスは、世界的に著名なスピリチュアル・リーダーで、歴史協会のメンバーであり、聖なる鮭の儀式(セイクレッド・サーモン・セレモニー)の守り手です。

リタ・ピトゥカ・ブルーメンスタイン

リタ・ピトゥカ・ブルーメンスタイン

北極圏 ユピック族

過去は人生の重荷ではなく、私たちに今日という日をもたらす土台です。

私たちは過去や現在を生かして、自分の人生を自分らしく創造していけるのです。私たちの祖先は自分自身なのです。まず自らを癒すことにより、私たちは自分の祖先、祖母や祖父、子供たちを癒すことができます。自分自身を癒すことから、母なる地球の癒しは始まります。

グランマザー・リタはユピック族の母であり、祖母であり、曾祖母であり、妻であり、伯母や叔母であり、姉妹であり、友であり、部族の長老です。釣り船で生まれ、アラスカのツナークで育ち、シアトルのモンテッソーリ・スクールに4年通いました。ふたりの子供を育て、アラスカのベセルとノームの病院で医師を助け、たくさんの赤ちゃんをとりあげてきました。そして、ネイティブ・アメリカンの大学に資金援助をするべく、かご細工、歌、ダンス、伝統文化の講座を世界中で開いてきました。

グランマザー・リタは癒しに関する会議にも数多く出席し、そこで行った彼女の「トーキング・サークル」(参加者が輪になって座り、語り手に真実を語らせる聖具をマイク代わりに回して語り合う儀式)の教えは録音され市販されています。現在、グランマザー・リタはサウス・セントラル・ファンデーションに伝統医療の医者として勤務し、薬草療法とエネルギー医療を実践しています。

モナ・ポラッカ

モナ・ポラッカ

米国アリゾナ ホピ族・ハバスパイ族・テワ族

先住民族は極めて困難な時代、暗闇の時を経てきました。私はそれを蝶の生涯にたとえます。繭の内の暗闇で、芋虫の組織は完全に分解され、変化、変容が始まります。そして準備ができたら、自分なりの時を見計らって、新たな形をつくって動き出し、やがては繭を破って、この世界に新しい生命、美しい生き物となって現れるのです。

暗闇から現れたグランマザーの私たちは、この美しさを見つめ、お互いを見つめ、愛とおもいやりと信仰と慈善の心で、両手を世界に大きく広げます。

ホピ族、ハバスパイ族、テワ族の血をひくグランマザー・モナは修士号をもつソーシャルワーカー。国連の先住民族問題委員会の委員を歴任、先住民族の人権、高齢化、精神衛生、依存症や暴力などに関する作家、講演者、教育者としても著名です。グランマザー・モナは、個人や家族、医療関係者に文化の壁を越えたトレーニングを提供し、健全な未来づくりを促進する非営利プロジェクト『タートル・アイランド・プロジェクト(亀の島プロジェクト)』の代表兼最高経営責任者と講師も務めています。

ベアトリス・ロング・ビジター・ホーリー・ダンスリタ・ロング・ビジター・ホーリーダンス

ベアトリス・ロング・ビジター・ホーリー・ダンス
リタ・ロング・ビジター・ホーリーダンス

米国サウスダコタ オグララ・ラコタ族

私たち姉妹は同世代のために、逆境にある孫達のために、子供達の孫達のために、ここで祈ります。私たちはどうしたら生き残っていけるのでしょう?私たちは政府にすべてをとりあげられました。私たちはブラック・ヒルズの聖地を取り戻したいのです。生き残るためには、祈るしかないのです。

グランマザー・ベアトリスはラコタ族の伝統的な生き方の伝承者であり、曾祖母であり、ネイティブ・アメリカン教会の長老であり、サンダンスの踊り手であり、ヘルスワーカーとして糖尿病患者の健康改善にも貢献しています。

グランマザー・リタはラコタ族の伝統的な生き方の守り手であり、曾祖母、ネイティブ・アメリカン教会の長老であり、ビーズ細工のアーティストです。

マーガレット・ビハン ― 赤グモの女

マーガレット・ビハン ― 赤グモの女

米国モンタナ アラパホ族・シャイア

変化を望むなら、まず私たち自身の心の内が平穏でなければなりません。そして、そんな心境に到達していない人たちに対して、辛抱強くなるのです。

アラパホ族とシャイアン族の血をひくグランマザー・マーガレットはサンド・クリークの虐殺(コロラド地方に住むシャイアン族約150人が虐殺された事件)の生き残りの4世代目で、政府の部族民認定番号は003300。子供の頃はカトリックの教会や国の寄宿舎学校で育ちました。シャイアン族の伝統的なダンスの踊り手で、オクラホマや米国各地のパウワウでダンスのリーダーを務めてきました。彫刻家歴も30年で、彼女が創作した粘土の置物は東ニューメキシコ大学、ウイスコンシン大学、サンタフェ・インディアン・マーケットやギャラップ多民族の祭典などで多くの賞を受賞しています。

グランマザー・マーガレットはまた作家、詩人、劇作家としても確かな実績を持ち、女性、大人や子供、アルコール依存症や精神的な自立ができない人々に向けたワークショップやリトリートも開催してきました。現在はシャイアン文化センターの講師、シャイアン族長老会議の会長を務め、部族のリーダーとして積極的に活動しています。

フロルデマヨ

フロルデマヨ

中央アメリカ・ニューメキシコの高地 マヤ族

人類は岐路に立たされています。私たちが進める道はただひとつ。ふたつの道を同時に歩み進むわけにはいきません。人間という種族として何をすべきなのか私たちには分かっていません。ただ人類というひとつの種族となり光に向かって進んでいくしかないのです。

中米の高地で15人の兄弟姉妹の末っ子として生まれたグランマザー・フロルデマヨは、まだ幼い頃に、他の家族と同様にヴィジョンが見える特殊な才があると認められました。そして4才の時から、母親から娘に何世代にもわたって受け継がれてきた、伝統的癒し手(クランデラ)になる修行を受けました。フロルデマヨの母親は産婆であり、ヒーラーでもあり、娘たちに薬草の使い方や、女性のための療法、そして女性には地球を敬い守る役目があることを教えてくれたのです。

フロルデマヨは現在、ニューメキシコに住んでいますが、国際会議に出席することも多いため、あまり自宅にはいません。1999年からウィズダム・オブ・グランマザーズ財団のメンバーで、国際伝統療法会議が優れた代替医療の療法士に与える名誉あるマーティン・デ・ラ・クルーズ賞の受賞しました。フロルデマヨが創立した自然伝統医学研究所は、オーガニックの種子銀行の設立や、伝統農法を支援するための教育プログラムなど、様々な活動を続けています。

フリエタ・カシミロ

フリエタ・カシミロ

メキシコ ウアウトラ・デ・ヒメネス村 マサテコ族

希望を失うわけにはいきません。けっして終わりのない物語のようなものです。私の村では暴力が絶えません。私の村で起こっていることは、世界中で起こっています。いま、このときに必要なのは信じる力です。信じる力を強くして、スピリチュアルな努力を続け、人助けを続けていかなければなりません。

メキシコのウアウトラ・デ・ヒメネス出身のグランマザー・フリエタ・カシミロはマサテコ族の長老。聖なる植物を使うヒーリングや儀式、古代から伝わるテオナカトル(別名“聖なる子どもたち")の儀式の守り手です。

マリア・リースィー・カンポス・フレイレ

マリア・リースィー・カンポス・フレイレ

ブラジル アマゾン熱帯雨林 サント・ダイミ教団

今日の私たちは幻想に惑わされ本質を見失った世界に生きています。戦争や冒涜ばかり!その一方で輝きを放つのは、平和で快適な世界への創造です。人類はその創造の一部であり、大いなる自然の兄弟姉妹です。自然は東西南北から私たちに導きを与えてくれています。とても美しく、素朴に、いま、ここで始まる私たちのジャーニーを啓発してくれています。戦争はあちこちで続いていても、希望の光が私たちの内に広がり始めています。私たちの祖先、祖父母や曾祖父母、曾曾祖父たちが、勇気を失わず、大切なことを忘れずに歩んでいけるようにと、私たちにインスピレーションを与えてくれているのです。

人類が進化を遂げる時が来て、その過程を導くのは女性たちである、と古代からの予言は伝えています。だからこそ、私たちはいま、その種蒔きを始めるのです。

サント・ダイミの教会では、スピリチュアル・リーダーはパドリーニャ(教父)、マドリーニャ(教母)と呼ばれています。グランマザー・マリア・リースィーはシャーマン、そしてヒーラーとして、セウド・マピアのサント・ダイミ教会で行われるウンバンダのマドリーニャを務めています。また、花園メディカルセンター(セントロ・メディシーナ・ダ・フロレスタ)の設立者で、1989年からアマゾンの植物やそれを用いた癒しの研究・開発、また、自然保護と持続可能な開発に向けた青少年教育に携わってきました。そして、熱帯雨林民族連合(アライアンス・オブ・ピープルズ・オブ・ザ・レインフォーレスト)のメンバーとして、民族の伝統や歴史的遺産を守るための活動にも取り組んできました。

ベルナデット・リビノ

ベルナデット・リビノ

アフリカ・ガボン オミエンネ族

私の国では女性への相談なしでは何も始まりません。 私達の国の知恵ある人々や長老達は、まるで図書館のようです。 いつでも大きな決断をする必要がある時は彼らに助言を求めます。 私の国では5年ごとに平和行進(ピース・マーチ)を行うのは女性たちです。 長老の女性たちは、一カ月間森に入りこの平和行進のために準備をします。 断食し、祈り、祖先を呼び出します。 グランマザーの言葉には、大統領でも耳を傾けるのです。

グランマザー・ベルナデット・リビノはガボンの首都リーブルヴィルのオミエンネ族に生まれ、すでに夫はなく、10人の子どもと23人の孫がいます。

ベルナデットは退職する前は教師で学校を経営していました。 また、幾度となく全国及び国際伝統薬会議に出席しました。 彼女はヒーラーとなり、薬草イボガを使った儀式ウィティと、女性のための儀式伝授の指導者として活動しています。 ベルナデットは過去30年にわたり儀式伝授とコンサルテーションを行ってきました。 1994年から「ガボン健康伝統薬医協会(the Association of Traditional Medicine Practitioners for Gabonese Health/U.T.S.G.)」の会長を務めています。

アアマ・ボンボ

アアマ・ボンボ(ブッディー・マヤ・ラマ)

ネパール・タマン族

グランマザー・アアマ・ボンボ(マザーシャーマン)という愛称で知られているブッディー・マヤ・ラマは、ネパール、バグマティ県東部にある人里離れたメロン村生まれの65歳です。 父親はネパールのタマン族の名高いシャーマンです。 タマン族の伝統では、女性はシャーマニズムを行うことは許されませんでしたが、アアマはシャーマンになりました。 子供の頃、父親はあらゆる方法で彼女がシャーマニズムを行うことを禁じてきました。しかし、父親が80歳で亡くなると、タマン族の広く行き渡っていた文化的価値観に反し、父親の霊魂や他の神々、スピリットたちが彼女のもとを訪れ、シャーマンの知恵を教えました。

現在アアマは、ネパールでは非常に名高いシャーマンとして知られています。 カトマンズ近くのボダナートの自宅で朝から100人ほどの患者を診ています。患者達はネパール中からはもちろん、インドやチベットからも彼女のもとへ訪れます。 彼女は治療を行う人々に対し、どんなに貧しい人々であろうと、ネパール王族と同じように、公平な愛情と尊敬をもって接します。

ツェリン・ドルマ・ギャルトン

ツェリン・ドルマ・ギャルトン

チベット/カナダ在住

私は世界に存在する問題とその問題の原点について話したいと思います。 私はチベット人ですので、チベットの状況についてお話ししますが、私達全員にも関係のあることです。 チベット人は非常に土地を大切にしてきました。しかし今では、世界中の製品から出る放射性廃棄物を埋める場所になりつつあります。 これはみなさんにとても危険なことです。

グランマザー・ツェリン・ドルマは1929年にチベットで生まれました。 共産主義勢力のチベット侵入(チベット動乱)により、1958年にツェリンは家族と共にチベットからインドへ脱出しました。 1972年にツェリンと4人の子供は難民としてカナダへ移住しました。

その後インドへ戻ると「チベット女性協会(the Tibetan Women’s Association/TWA)」を復活させ、その設立メンバーの一人になりました。そして10年間に渡り、チベット女性協会の幹部を務め、世界30カ国に支部を設立しました。 1995年には、中国の北京で開催された「第4回世界女性会議(the Fourth World Women’s Conference)」に出席し、多くの脅迫や危険に遭いつつも、他の出席者と共に中国政府のチベット民族、とりわけチベット人女性への仕打ちを公然と批判しました。

ツェリン・ドルマは、現在トロントに住居を構え、チベット女性協会の相談役を務めています。